条件は良いのに好きになれない|婚活で相手を選べなくなったとき
婚活で何度か会っている相手がいる。
仕事も安定している。住んでいる場所も遠くない。こちらの話を聞いてくれて、約束もきちんと守ってくれる。
友人に話せば、
「いい人じゃない」
「そんな条件の人、なかなかいないよ」
と言われる。
自分でも、大きな不満があるわけではない。
それなのに、次に会う予定が決まっても、心から楽しみという感じがしない。
そんなとき、
「こんなに条件がいいのに、どうして好きになれないんだろう」
「私が高望みしているのかな」
「結婚なんだから、ときめきは必要ないのかな」
と迷うことがあります。
反対に、強く惹かれなかったことだけを理由に、
「この人ではないのかも」
と考える人もいるでしょう。
婚活では、条件と気持ちの間で迷う場面があります。
でも、
条件が良いことと、好きになれることは同じではありません。
同時に、
最初から強いときめきがないことと、その人との関係に可能性がないことも同じではありません。
「条件を取るか、恋愛感情を取るか」の二択にする前に、その人と一緒にいるとき、自分が何を感じているのかを少しずつ見てみましょう。
- 「いい人なのに好きになれない」と思ったとき
- 条件が合っていることは大事。でも、好きになる義務にはならない
- 「ときめかない」だけで、すぐ答えを出さなくてもいい
- 「また会いたい?」だけでは分からないとき
- 相手を見るだけでなく、「その人といるときの自分」を見てみる
- 「条件がいい」の中身を、もう少し分けてみる
- 「嫌ではない」と「好き」は同じではない
- 「好きにならなければ」と、自分を説得し始めていない?
- 反対に、「ドキドキしない」ことだけで終わらせなくてもいい
- 身体的な距離への違和感は、条件のために押し込めない
- 相手が自分を好きでも、自分も好きにならなければならないわけではない
- 「この人と結婚する?」ではなく、「もう少し知りたい?」と考えてみる
- 占いに「この人と結婚すべき?」を決めてもらわない
- 泉の「条件はいいのに好きになれないとき」メモ
- まとめ|条件か、ときめきかの二択にしなくていい
- 参考情報
「いい人なのに好きになれない」と思ったとき
婚活で会った相手に、分かりやすい欠点があれば判断しやすいことがあります。
約束を守らない。
こちらの話を聞かない。
価値観を一方的に押しつけてくる。
そんな相手なら、「もう会わない」と決めやすいかもしれません。
難しいのは、特に嫌なところがない場合です。
話もできる。
失礼なことをされるわけでもない。
プロフィールに書かれていた条件も、自分の希望に近い。
それなのに、
「好きになれそう」
という感覚だけが、なかなか出てこない。
だからこそ、
「こんな人を断ったら、あとで後悔するのでは」
という不安が生まれます。
けれど、「いい人」という評価と、「私はこの人に惹かれている」という気持ちは別のものです。
いい人だから好きにならなければならない、という義務はありません。
まずは、そのことを分けて考えるところから始めます。
条件が合っていることは大事。でも、好きになる義務にはならない
婚活で条件を見ることを、打算的だと否定する必要はありません。
結婚すれば、日々の暮らしを一緒に考えることになります。
住む場所。
仕事。
収入。
家計。
休日。
家族との付き合い。
子どもについてどう考えるか。
そうした現実的な部分が自分と大きく違えば、後から話し合うことも増えるでしょう。
国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査でも、結婚相手について、人柄だけでなく、学歴、職業、経済力、容姿、共通の趣味、自分の仕事への理解、家事・育児への姿勢など、複数の条件が調べられています。
こども家庭庁のライフデザインデータ集でも、「一緒にいて楽しい」「一緒にいて気を使わない」「価値観が近い」「金銭感覚が近い」といったことが、結婚相手に望む内容として挙げられています。
つまり、結婚相手を考えるときに見るものは、一つではありません。
だからこそ、
「年収が希望以上だから」
「職業が安定しているから」
「家が近いから」
という条件を満たしていることと、
「私はこの人との関係を続けたい」
という気持ちは分けて考えてよいのです。
条件は、一緒に暮らしていける可能性を考える材料にはなります。
でも、条件を満たしたことが、相手を好きになる義務まで作るわけではありません。
「ときめかない」だけで、すぐ答えを出さなくてもいい
では、会った瞬間にドキドキしなければ、その人とは終わりなのでしょうか。
それも、一律には言えません。
最初に強く惹かれる人もいます。
何度か話す中で、少しずつ好感が増える人もいるでしょう。
最初から恋愛感情がはっきりしている人ばかりではありません。
一方で、
「結婚向きの人は最初はときめかないもの」
「恋愛感情は後から必ずついてくる」
という決まりもありません。
ここで無理に、
「好き」
「好きではない」
の二つに分けなくても構いません。
たとえば、
嫌ではない。
話しやすい。
安心する。
少し興味がある。
まだ何とも言えない。
会うこと自体は楽しい。
逆に、会う予定を考えるだけで気が重い。
いろいろな状態があります。
「まだ分からない」も、今の自分について分かっていることの一つです。
好きかどうかを急いで決めるより、
「私は、この人をもう少し知りたいと思っている?」
と問いを少し小さくしてみる方法があります。
「また会いたい?」だけでは分からないとき
婚活中に、
「また会いたいと思えるかで判断しましょう」
と言われることがあります。
分かりやすい問いではありますが、婚活では義務感が混ざりやすいものです。
「せっかく紹介してもらったから」
「相手がまた会いたいと言っているから」
「条件は悪くないから」
という理由が入ると、本当に会いたいのか自分でも分からなくなることがあります。
そんなときは、
「また会いたい?」
だけでなく、
「この人について、もう少し知りたいことはある?」
と考えてみます。
仕事以外の話をしてみたい。
休日をどう過ごしているのか知りたい。
意見が違ったときにどう話す人なのか気になる。
自分のことも、もう少し話してみたい。
そんな気持ちがあるなら、次に会うことは「結婚すると決めること」ではありません。
もう少し知ってみるために会う、という選択もできます。
反対に、
「特に聞きたいこともない」
「次の予定を入れること自体が負担」
と感じることもあるでしょう。
それも、自分の気持ちを考える材料になります。
何回会えば判断できる、という共通の回数はありません。
「最低3回」「5回会えば分かる」と、自分の気持ちを回数に合わせる必要もないのです。
相手を見るだけでなく、「その人といるときの自分」を見てみる
婚活では、どうしても相手を評価することが多くなります。
仕事はどうか。
話し方はどうか。
家族構成はどうか。
結婚後の生活は合いそうか。
もちろん、見る必要のあることです。
でも、ときどき視点を自分へ戻してみます。
その人と話しているとき、ずっと会話を途切れさせないよう頑張っていないでしょうか。
本当は意見が違うのに、
「そうですよね」
と合わせ続けてはいないでしょうか。
自分を良く見せようとして、帰宅するとぐったりする。
そんなこともあります。
反対に、
緊張はするけれど、少しずつ自分の話もできる。
考え方が違っても、否定されそうな怖さはない。
沈黙しても、以前ほど慌てなくなってきた。
ということもあるでしょう。
内閣府男女共同参画局は、安心できる交際関係の例として、意見が違ったときも互いに意見を伝え合えること、自分と相手それぞれの時間を大切にできること、嫌なことには「NO」と言えることなどを挙げています。
これは「この条件を満たせば結婚相手として正解」というチェックリストではありません。
ただ、相手のプロフィールだけでなく、
「その人との関係の中で、私はどんな自分でいる?」
を見る一つの視点にはなります。
「条件がいい」の中身を、もう少し分けてみる
「条件はいいんです」
と言うとき、その条件はどんなものでしょうか。
年収。
勤務先。
職業。
学歴。
年齢。
住む場所。
家族構成。
プロフィールに書ける条件が中心かもしれません。
それらは、婚活で相手を探すときに分かりやすい情報です。
ただ、実際に会ったからこそ分かることもあります。
待ち合わせの時間をどう扱う人なのか。
自分ばかり話さず、こちらの話も聞く人なのか。
店員など、自分以外の人へどう接するのか。
自分と考え方が違ったとき、すぐ否定する人なのか。
仕事や一人で過ごす時間を尊重してくれそうか。
お金について落ち着いて話せそうか。
プロフィールに書いてある条件と、関係の中で見えてくることは別です。
「こんなスペックの人はもう現れないかもしれない」
という気持ちだけで考えていると、後者が見えにくくなることがあります。
条件を捨てる必要はありません。
ただ、
自分が「条件がいい」と呼んでいるものは何なのか
を一度分けてみると、迷いの正体が見えることがあります。
「嫌ではない」と「好き」は同じではない
婚活では、
「特に嫌なところはありません」
という答えになることがあります。
悪い人ではない。
不快ではない。
会話もそれなりにできる。
でも、好きなのかと聞かれると分からない。
「嫌ではない」は、かなり微妙な位置にある感覚です。
それを、
「嫌じゃないなら結婚向き」
と決める必要はありません。
一方で、
「好きではないということだから終わり」
と急いで決める必要もありません。
少し先を考えてみます。
また会えば、もう少し知れそう。
前回話せなかったことを話してみたい。
という気持ちがあるでしょうか。
それとも、
会う予定がなくなったら、ほっとする。
もう連絡を取らなくても特に残念ではない。
という感覚に近いでしょうか。
その違いは、条件表からは見えません。
自分の中にある小さな反応を、なかったことにしないで見てみます。
「好きにならなければ」と、自分を説得し始めていない?
相手からも好意を向けてもらっている。
条件もいい。
周りからも「いい人だね」と言われる。
そんな状況では、
「好きになれない自分のほうに問題があるのでは」
と思いやすくなります。
さらに、
「40代なのだから、この人を逃したら次はないかも」
「こんな条件の人はもう現れない」
と年齢への不安が重なる場合もあるでしょう。
すると、
相手を知ることより、
自分を相手のことが好きな状態へ近づけようとする
ことがあります。
良いところをもっと探さなければ。
次に会えば好きにならなければ。
条件がいいのだから、ときめきは諦めなければ。
そんなふうに考え始めたら、一度立ち止まってもよいところです。
相手の良いところを知ろうとすることと、自分へ恋愛感情を命じることは同じではありません。
反対に、「ドキドキしない」ことだけで終わらせなくてもいい
ここまで読むと、
「やっぱり自分の気持ちを優先したほうがいい」
と思うかもしれません。
その通りなのですが、「気持ち」を「強いときめき」だけに限定しないことも大事です。
一緒にいて穏やかだった。
いつもより緊張せずに話せた。
帰宅したあと、嫌な疲れ方はしていない。
少し地味だったけれど、話した内容をあとから思い出した。
そんな感覚もあります。
それを、
「ドキドキしなかったから恋愛ではない」
とすぐ切り捨てる必要はありません。
同時に、
「安心感のある相手こそ結婚向き」
とも言い切れません。
心理学では恋愛関係について、親密性や関係満足度、愛情、コミュニケーションなど複数の側面から研究されています。18~34歳を対象にした研究や若い未婚カップルを扱った研究もあり、30代・40代女性の婚活へ直接当てはめることはできません。
少なくとも、「強いときめきがあるか」という一つの尺度だけで、関係のすべてを説明できるわけではないと考える余地はあります。
安心感を正解にする必要も、ときめきを正解にする必要もありません。
どちらも、自分が相手との間で感じていることの一部です。
身体的な距離への違和感は、条件のために押し込めない
少し迷いやすいのが、身体的な距離についてです。
条件は悪くない。
人としても嫌いではない。
でも、
手をつなぐことを想像すると強く抵抗がある。
近づかれると、離れたくなる。
身体に触れられることを考えるだけで苦痛を感じる。
そんなこともあります。
この感覚を、
「条件がいいのだから、そのうち慣れるはず」
と押し込める必要はありません。
内閣府男女共同参画局も、安心できる関係について、嫌なことには「NO」と言えること、相手が嫌がることはしないことを示しています。
もちろん、一度緊張しただけで、
「生理的に無理だから絶対に駄目」
と決める必要もありません。
初対面だから緊張したのか。
距離が急に近くなったことに驚いただけなのか。
それとも、その人との身体的な距離に継続して強い抵抗があるのか。
自分の感覚を、自分のペースで見ていきます。
ただし、嫌だと感じている身体的接触を「婚活だから」と受け入れる必要はありません。
相手が自分を好きでも、自分も好きにならなければならないわけではない
相手から、
「また会いたいです」
「もっと知りたいです」
と言ってもらえると、うれしいものです。
それまで婚活で断られることが続いていたなら、なおさらかもしれません。
そんな相手に対して気持ちが追いつかないと、
「こんなに大切にしてくれるのに、断っていいのかな」
という罪悪感が出ることがあります。
でも、
相手が自分を好きでいてくれることと、自分が相手を好きになることは別です。
相手の好意に、同じ大きさの気持ちをすぐ返さなければならないわけではありません。
一方、
「今は相手ほど気持ちが大きくない」
ことと、
「これ以上関係を続けたくない」
ことも同じではありません。
まだ相手を知りたいなら、少し時間をかける選択があります。
関係を続けたいと思わないなら、罪悪感だけを理由に会い続けなくてもよいでしょう。
「この人と結婚する?」ではなく、「もう少し知りたい?」と考えてみる
婚活をしていると、一人に会うたび、
「この人は結婚相手としてあり?なし?」
と判定しているような気持ちになることがあります。
でも、一度や二度会った段階で、
「この人と結婚するか」
まで答えを出そうとすると、問いが大きすぎることがあります。
そこで、
「私は、この人との関係をもう少し知りたい?」
と問いを変えてみます。
もう少し話してみたい。
次は違う場所で会ってみたい。
相手について気になることがある。
自分のことも少し話してみたい。
そう思うなら、次に会う理由になります。
今はまだ分からない、という状態もあります。
反対に、
条件がいいからという理由以外に会いたい気持ちが見つからない。
相手を知りたいというより、「断るのがもったいない」と思っている。
という場合もあります。
ここで正解を外から決めることはできません。
でも問いを、
「結婚する?」
から、
「もう少しこの人を知りたい?」
へ小さくすると、自分の気持ちを見つけやすくなることがあります。
占いに「この人と結婚すべき?」を決めてもらわない
条件も悪くない。
大きな問題も見当たらない。
自分ではどうしても決められない。
そんなとき、
「この人は運命の人ですか?」
「この人と結婚すれば幸せになれますか?」
と誰かに答えを出してほしくなることがあります。
占いを利用するなら、相手を選んでもらうのではなく、
「私は何に引っかかっている?」
「条件を外して考えたとき、相手との関係をどう感じている?」
「私は相手を断ることが怖いのか、それともこの人を失うことが惜しいのか?」
と、自分の気持ちを整理する相談として使う方法があります。
占いで、
「運命の人だから続ける」
「相性が悪いから断る」
と、交際や結婚の最終判断を任せる必要はありません。
相手についての答えを探すだけでなく、
自分が何を迷っているのか
へ戻ってくるために使う。
それが、「わたしの泉」で考える占いとの付き合い方です。
泉の「条件はいいのに好きになれないとき」メモ
これは、その人と交際を続けるべきか判定するためのチェックリストではありません。
答えやすいものだけ、考えてみてください。
- 私が「条件がいい」と思っているのは、具体的にどんなところ?
- 条件をいったん外して考えたとき、この人についてもっと知りたいことはある?
- 一緒にいるとき、私は自然に話せている? それとも頑張り続けている?
- 「好きではない」のか、それとも「まだ好きか分からない」のか、どちらに近い?
- 次に会うことを想像したとき、義務感と好奇心ならどちらが近い?
- 「こんな条件の人を逃すのはもったいない」という理由がなくても、この関係をもう少し知りたい?
何個当てはまれば続ける、というものではありません。
答えが、
「まだ分からない」
でも構いません。
それも、今の自分が分かっていることの一つです。
まとめ|条件か、ときめきかの二択にしなくていい
婚活で条件の良い相手に出会ったのに、気持ちが動かない。
そんなとき、
「結婚なんだから条件を取るべき」
「好きじゃないなら断るべき」
と、どちらかの答えを探したくなることがあります。
でも、条件と感情は、どちらかを捨てれば解決するものでもありません。
条件は、実際に生活していくための大切な材料になります。
同時に、
一緒にいてどう感じるのか。
もっと知りたいと思うのか。
自分らしく話せそうなのか。
身体的な距離を含め、嫌なことを嫌と言えそうなのか。
という感覚も、なかったことにはできません。
そして、最初から強く好きにならなければならないわけでもありません。
今は、
「まだ分からない」
ということもあります。
だから、
「この人を好きになるべき?」
と自分に迫る代わりに、
「私は、この人との関係をもう少し知りたいと思っている?」
と聞いてみる。
条件表だけでも、強いときめきだけでもなく、今その人と関わっている自分の気持ちへ戻る。
そこから次に会うかどうかを考えても、遅くありません。
参考情報
確認日:2026年9月12日
こども家庭庁「結婚相手に望むこと」
URL:https://lifedesign-information.cfa.go.jp/data/3-25/
国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」
URL:https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/doukou16_gaiyo.asp
国立社会保障・人口問題研究所「第17回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」
URL:https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou17/doukou17_gaiyo.html
髙坂康雅・小塩真司「恋愛様相尺度の作成と信頼性・妥当性の検討」『発達心理学研究』
URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjdp/26/3/26_225/_article/-char/ja
三浦麻子・金政祐司・谷口淳一・小林知博「ペアデータに基づく未婚カップルの研究(2)―愛情の3要素とコミュニケーション態度が関係満足度に及ぼす影響―」
URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/70/0/70_3AM002/_article/-char/ja
内閣府男女共同参画局「安心できる関係づくり」
URL:https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/date_dv/relief.html

